自然豊かな北海道には、特別な恵みが溢れているイメージだけど、それは温泉も同じ。
平成初期までは、この帯広&十勝川の一帯とドイツでしか確認されていなかった人気の天然温泉があります。
それが、モール温泉。
世界でも珍しく、入った瞬間からツルツルになる美人の湯です。
そのモール温泉をいち早く取り入れたのが、帯広市にある北海道ホテル。
今回の女一人旅ブログでは、帯広の中でも人気が絶えない、北海道ホテルをご紹介したいと思います。
帯広・十勝川のモール温泉とは?
モール温泉とは、別名「モール泉」とも呼ばれていて、植物からできる有機質を含んだ天然温泉のこと。
上質な温泉成分である湯の華がふんだんに沸き出ていて、シルクで覆うように肌を滑らかにしてくれるんです。
湯上り後は、ワントーン明るくなっていることにも驚きます。
もともとは、亜鉛を含む泥炭をドイツ語でMoorと言うことから、日本ではモール泉と呼ばれるようになったみたいですね。
実は私、25年くらい前にいちど北海道ホテルを訪れているんです。
大規模改築をした直後だと思います。
その頃はまだ、世界で帯広・十勝川温泉一帯とドイツでのみ、このモール温泉が確認されたと話題になっていました。
そして、そのモール温泉をいち早く取り入れていたのが北海道ホテル。
ネットがまだあまり普及していなかったその時代でもクチコミでは評価が高く、すでに人気のホテルとなっていたのを覚えています。
今では、北海道全土やその他の地域でも、少しずつモール泉の分布が確認されていますが、それでも世界的にはまだまだ珍しい温泉。
モール温泉が北海道遺産に認定されていることも、レアである証拠ですね。
帯広はこのモール温泉の発祥の地ということで、今でも温泉好きの旅行客には根強い人気のスポットになっていました。
何より、今でもあまり聞きなれない「モール温泉」。
一体どんな色でどんな感触なのか、美意識高い系女子なら一度は入ってみたいと興味が湧いてくるのではないでしょうか。
その体験談を、この後また旅行記ブログで詳しくご紹介したいと思います。
根強い人気!北海道ホテルのスパリゾート
北海道ホテルのキャッチコピー、それは「森のスパリゾート」。
いい響きですね。
このキャッチにぴったりなほど、北海道ホテルの温泉設備は、女子男子ともに旅行客を癒すことに着目していました。
豊富な湯量のモール温泉もさることながら、北海道ホテルのもう一つの人気がサウナなんです。
入ってみると、北海道ホテルのサウナは、まだまだ新しくキレイな印象を受けました。
後で調べてみると、2019年6月にリニューアルしたとのこと。
このリニューアルで拘ったのが、本場フィンランド式『ロウリュ』の導入だそうです。
サウナストーンにお水をかけて、水蒸気で体感温度をあげる、本格的サウナです。
壁には白樺の木が使われていて、森林浴を感じる木の香りとマイナスイオンとの相乗効果で、身体の中からデトックスされるのを体験できますよ。
何より、内側からスッキリとしたうえに肌艶もよくなる気がして、モール温泉に入るだけでは得られない満足度がありました。
温泉だけじゃない!北海道ホテルの人気の秘訣
北海道ホテルは、実は120年という長い歴史をもつ老舗のホテル。
ですから、帯広の地にどっしりと根を生やした、由緒あるホテルと言えますね。
それだけに、北海道ホテルで挙式を希望するカップルが、連日たくさん打ち合わせに訪れていました。
でも、ここで挙式をしたいという思いは、ただただラグジュアリーなホテルだから、とは言えないようです。
たとえば、北海道ホテルが謳っている『100年の森』。
小さいけれど深い森が、静かに北海道ホテルを包んでいるんです。
その静寂な自然の中には、こんなに素敵な教会が。
窓の外に見える十字架の周りには、ときおり可愛らしいエゾリスの参列者が現れたりも。
ホテルでは「庭の住人」と呼んでいて、北海道ホテルの庭の一角にはエゾリスのためのお食事処も用意されていました。
こんなに可愛いお客さんが登場すると、和やかな挙式に、一層の笑顔が添えられそうですね。
北海道ホテルを彩っているレンガもまた、このホテルを美しく見せている要因の一つです。
壁に施されたレンガは十勝・鹿追町の粘土を利用した十勝製で、手触りや風合いまでを吟味した最高品質のものだそうです。
その色味の違いを利用して、先住民アイヌの伝統的な模様を外観に施してあるのですが、これが遠目にもとても美しくホテルを引き立てているんです。
ただのレンガの積み重ねだと重々しいけれど、北海道ホテルのそれは、品がよくて明るく見える印象でした。
また、庭の芝生には農薬を一切使用しないで、スタッフさんが手作業で雑草を取り除いているとのこと。
ですから、庭の住人リス達だけでなく、遊びにやってくる野鳥や他の小動物へも、優しい庭と言えますね。
こうしたホテルの拘りが、なんとなく全館を優しさで柔らかく包み込んでいるようで、宿泊客をなんとも言えない仄々とした気分にさせてくれるのでした。
それがまた、北海道ホテルの人気の1つなのだと感じました。
ホスピタリティのクオリティーは?
どんなに高級なホテルでも、お客様への対応が悪ければすべて台無しですね。
北海道ホテルは、帯広でもイチニを争うハイクラスホテルですが、その姿勢はどうだったかと言うと・・・。
言葉遣いも立ち居振る舞いも、すべてクオリティーが高いホテルだと思います。
ロビーのスタッフ方たちだけでなく、ショップやカフェ、ハウスキーパーの方々に至るまで、皆さんとても気持ちの良い接客をされています。
何より、物腰が柔らかく落ち着いていらっしゃるのが印象的。
少し低めのトーンに声を揃えているようで、かなり訓練されていらっしゃるのではないでしょうか。
ちょっと慌てるシーンでも、「あっ・・」とかありません(笑)
ですから、利用しているこちらが居心地悪くなることは一度もありませんでした。
北海道ホテルで絶対に体験したいこと
ここでは、とにかく大人の時間を楽しんでいただきたい。
ゆっくりと館内の展示物を見て歩くのもいいですし、時間を忘れてホテルの庭やその周辺を散歩するのもおすすめです。
もし、チェックイン時刻よりも少し早めに到着したら、ロビーの一角にあるラウンジ『ダイヤモンドダスト』でお茶をするのもおすすめです。
訪れた観光客をさっそく癒してくれる大きな窓からは、100年の森に包まれた北海道ホテルご自慢の庭を眺めることができました。
ダイヤモンドダストでおすすめなのが、アフタヌーンティーのセット。
これ、とってもリーズナブルです。
ホテルのアフタヌーンティーと言うとこの倍くらいのお値段がしますが、北海道ホテルのはとてもお財布に優しい。
残念ながら、私は食べきれる自信がなかったので注文しませんでしたが、お腹に余裕があればぜひオーダーしてみてください。
客室の設備と施設
老舗のホテルだから部屋の使い勝手が少し心配でしたが、時代に合わせたリニューアルを繰り返しているだけあって、快適に過ごすことができました。
一番心配だったコンセントの数も、問題ありません。
今どき、スマホを2台持ちだったり、充電パックにその他の物に・・・と、コンセントの数とその位置には、少し敏感になってきましたよ。
悪いクセですね。
アメニティーの種類はあまり多くはありません。
けれど、必要最小限のものが揃っていて、不自由なく過ごせました。
ドライヤーは各部屋にあります。
けれど、ヘアアイロンはフロントにも用意していないそうなので、必要な方は持参するのがおすすめです。
温泉宿としても機能している北海道ホテルですので、部屋着には浴衣が用意されていました。
大浴場に行くときにだけ、浴衣でロビーを通過しても良いことになっています。
クローゼットの中には、室内スリッパや消臭スプレーなどが完備。
コーヒーやお茶を飲めるよう、もちろんポットも用意されていました。
北海道ホテルの公式サイトからの宿泊予約よりも、やっぱりここは料金プランが豊富な比較サイトからの予約の方が、バラエティー豊かな部屋タイプとサービスを選べます。
北海道ホテルの朝食
以前は、北海道ホテルの朝食はビュッフェ形式だったそうなのですが、今は感染症対策のためにセットで提供されていました。
朝食会場についたら、その日の気分に合わせて、次の3タイプから選ぶことができます。
1.洋食セット
ホテル特製のパンがおすすめの、人気の洋食セットです。
北海道ホテルで毎日焼いている特製パンがあるのですが、これがとにかく美味しくて大人気。
モール温泉を生地に練り込んでいるそうなのですが、ほんのりと甘くて柔らかく、ついつい手に取ってしまいます。
その場で調理法をオーダーできる卵料理もおすすめ。
お米を食べて育った鶏から生まれる卵は白くて、ちょっと不思議な色合いですが、食べるとフワッとしていて口の中にトロトロと広がります。
卵料理は、オムレツとスクランブルエッグから選べました。
ちなみに、この北海道ホテルの特製パンは、1階のショップ「エブリシング・ノース」で買うこともできます。
とても人気があって、いつも誰かしら買いに来ている姿を見ました。
私も1つ買ってみましたがとても美味しくて、できれば毎日おやつに買ってしまおうかと思ったほど。
ただ、毎日ほかの美味しい北海道料理でお腹がいっぱいになるので、なかなか実現は難しかったですけど・・・。
2.和食セット
こちらは、朝から身体の内側を温めてくれそうな優しい和食のセットです。
中央の黄色い蒸し器に入っている豚肉やたまねぎを、特製のタレにつけてご飯にのせると、帯広で人気の名物・豚丼になります。
甘辛いタレをとろりとつけてそのまま頂いても良いですし、食べ方は自由。
その他に、北海道の長芋やヨーグルト、十勝産の納豆など、大自然の恵みが集まった美味しい朝食でした。
この豚丼は、一度は食べてみていただきたいおすすめの一品。
その隣に添えられているジャガイモが、これまた濃厚な味でとっても美味しい。
一瞬サツマイモかと思うような味で、今までいかに味のないジャガイモを食べていたのかと、ちょっとショックを受けるほどの旨味が詰まったものでした。
3.スープカレー風セット
朝からカレー?と思うかもしれませんが、こちらは北海道ホテル特製のスープカレー風セット。
さらっと食べられるスープの中にはギッシリと大自然の野菜が入っていて、美意識高い女性には嬉しい一品です。
このお米は北海道産プレミアム米の「ふっくりんこ」。
名前のとおりふっくらとしていて、ツヤツヤしています。
それを、スープカレーと一緒に食べると、食欲のない朝でもサラサラと胃に届けることができて、無理なくお腹を満たせました。
ただ、朝食の料金は2,500円ですので、スープカレー風セットは割高かなと思います。
他の和食や洋食セットにも添えられていましたが、十勝産豆のピクルスが人気の様子。
なかなかクセになる美味しさで、チーズに添えて食べるのがおすすめです。
北海道ホテルの宿泊情報
1.住所&電話番号
住所:北海道帯広市西7条南19-1
TEL:0155-21-0001(受付時間:9時~19時)
2.駐車場
■無料
■予約不要の先着順(170台)
■平置きのため高さ制限無し
3.アクセス
■帯広駅南口から徒歩15分
■とかち帯広空港からバスで約35分
編集後記
2019年にさらにリニューアルをした北海道ホテルには、露天風呂やサウナつきタイプの部屋も用意したようです。
窓からの絶景を眺めながらのホテルステイは、観光客の人気となっています。
北海道ホテルは100年の森に包まれた、静寂と森の動物に癒される美しいホテルでした。
十勝帯広周辺には観光地がたくさんあって、ホテルを満喫するための時間配分に悩まされますので、上手に工夫してみてくださいね。
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